2018年6月6日 育てるとは?
新年度(2018年度)も各チームの活動がスタートし、ほぼ2ヶ月が経過しました。 選手たちも新しい環境にも慣れ やっと落ち着いて来た頃だと思います。
先日、我々のクラブでも例年通りゴールデンウィークを利用し二泊三日で新中学1年生の選手を対象に 愛知FC・愛知FC庄内・愛知FC一宮の3チーム合同オリエンテーション合宿を岐阜県の飛騨市で行いました。昼間は全国から集まった27チームで交流戦を行い、夜は例年通り飛騨市内のホールをお借りし、上記の愛知FC
3チームの選手に対して”人として,,"中学生として,,”サッカー選手として,,また”愛知FCの選手として,,いかに振る舞うべきか?等々、中学生になり新しい環境になった機会に
次の3年間 何を大切に過ごして行ったら良いか?をクラブ代表者として話す機会を作ってもらい、13歳の選手達に色々話すことができました。
その中でも”サッカー選手として,,ということに関しては「向上心を持ち一生懸命練習して次の高いステージを目指す」等々 子供たちにとっても理解しやすいワードだと思いますが、”中学生として,,ましてや”人として,,ということに関しては??? この年代の子供たちにとっては真剣に考えたり向き合ったりすることがないのか、彼らの中から答えはなかなか出てきませんでした。
つい2ヶ月前まで小学生だった彼らにとっては無理からぬことかもしれません。 ただここ何年か 育成年代の選手(小学生~高校生)を見ていて想う事は「三つ子の魂百まで」と良く言われますが、小学生のうちに人としてのマナー、モラル等々 良い習慣を身につけていかなければならないのではないかということを痛切に感じます。この年代で身についたことは大人になって変える事は容易ではありません。悪い癖は簡単につくのですが、良い習慣を身につけるには私自身の経験からしても簡単なことではありません。
これらをふまえ、育成年代を指導する我々指導者が常に考えておかなければならないのは「サッカー選手である前にまず人として」という点ではないかと思います。
挨拶、大人との会話、公共の場でのマナー、モラル等、人としてどうあるべきかといううことを自分で判断し ジャッジして正しいと思う行動を自らの意思でする。ここで大切なのは「みんながやっているから」という判断基準ではなく、「間違いを恐れず自分で判断する」という人としてのトレーニングが必要だということです。間違っていれば近くにいる大人(指導者等)が指摘し、正しい方向に導いてあげれば良いのです。その繰り返しの日々を送るのが指導者ではないかと思います。
この様に人づくりの一翼を担っているのが育成年代の選手を扱う指導者なのだという自覚を持っているべきだと思います。
サッカーの技術・戦術レベルを上げることは指導者である以上もちろん一つの大切な仕事であるとは思います。ただそれ以上に少年を自立した一人の大人へと育てていくことは指導者として何倍も大切なことであり、また大変な事だと思うのです。
他にも「RESPECT(尊敬・敬意を払う・相手を認める)」とでも訳すのでしょうか………近年サッカー界でも良く使われているワードですが子供の頃から、チームの仲間を、対戦相手の選手を、レフェリーを、監督コーチを、また応援してくれる仲間や家族を、これら自分にかかわるすべての人たちをリスペクトする気持ち、この中の誰が欠けても選手たちは良い環境でプレーできないということを育成年代の選手達にしっかり理解させ、それぞれに敬意を払い感謝の気持ちをもってサッカーに取り組むことの大切さを 日々伝えていくことが指導者として大切なのではないかと思います。